【マンガから学ぶvol.1 】刃牙(バキ)から学ぶ!ビジネスにおける「試合と練習」を理解し勝利の確率を上げる方法

リアルに思い描くことは実現する
カルチャー

こんにちは!SIVA 杉浦です。

最近の弊社は今までよりも更に積極的に採用を進めてまして、続々新入社員が増えております。

人が増えると当然、研修や普段のコミュニケーションでビジョンやカルチャーを浸透させていくことにより意識を高める必要があります。

入社直後の場合、普段聞き慣れない言葉でカルチャーを話されても、なかなか頭に入りにくいということがちょこちょこ起こります。

そういった際に弊社では、マンガの名シーンや映画やドラマのワンシーンを用いて例え話的に理解を促すことがあります。

今回、社員から要望を受けたこともあり、せっかくなのでそれらをブログで外部にも発信できればなと思うようになりまして、

【マンガから学ぶ】シリーズを書いていこうと思います。

これから入社されるかもしれない方や、入社してくれた社員の家族やその周りの方など、少しでも弊社の考え方や、普段どんなことをメンバーに伝えているのかが伝われば良いなと思って書いています。

刃牙から学ぶ!ビジネスにおける試合と練習の積み方

vol.1はタイトルの通り「刃牙から学ぶ!ビジネスにおける試合と練習の積み方」です。

私は常々「ビジネスマンにはもっと練習が必要」ということを言っているのですが、一回聞いただけではなかなか腹落ちレベルまで持っていくことが難しいです。

今回はその練習の大切さを刃牙を例に出しながら説明していこうと思います。

超有名な「巨大カマキリとの戦い」

刃牙(バキ)は言わずとしれた日本を代表する格闘マンガのグラップラー刃牙(現在は派生や続編が多数出版されています)の主人公です。

17歳で世界最強であり、地上最強の父親を倒すために数々のライバルと戦いながら成長していく。という物語です。

特徴的なのはその練習方法で、特に有名なのは続編の「範馬刃牙」の2巻で出てくるこちらのシーン。

想像力を極限まで高め、誰も・何もいない空間で空想上の巨大カマキリと戦闘を繰り広げます。

仮想の相手をおいての練習は、ボクシングでいうシャドーボクシング、野球やテニスで言うところの素振りで、多くのスポーツや武道に取り入れられる練習方法です。

しかし、刃牙は極限まで想像力を高めているため、実際にダメージを受けたり吹っ飛んだりします。

この刃牙の練習方法は「リアルシャドー」と呼ばれています。

実はこのリアルシャドー、最初の刃牙シリーズである「グラップラー刃牙」37巻で初めて登場します。

今回はその時のシーンを振り返りながら、「ビジネスにおける試合と練習の積み方」に通じると考えている部分をお伝えしていこうと思います。

最強クラスの敵キャラとの初対決時に「リハーサル通り」「勝った」という不可解な発言から始まる

中国武術界における高位の称号「海王」(洋王の上で、最高位である海皇の下)を受け継ぐ中国拳法の達人である烈海王。

歴代の海王達の中でも群を抜いて優秀な人物であり、「魔拳」と呼ばれているほどの達人です。

この最強トーナメントでは刃牙と戦う前に空手界の至宝・愚地克己を秒殺しているほどの実力者。

しかし刃牙は試合前、すでに「勝った」という言葉を発します。
ここで始めて、冒頭で紹介した「リアルシャドー」という練習が刃牙本人から明かされることになるのです。

試合の途中、刃牙は左の手のひらを見せながら唐突に話し始めます。

そして、刃牙が目を閉じ何やら想像しているような素振りを見せると、誰も何もしてない手のひらがいきなりスパッと切れます。

極限まで想像力を高めた結果、実際に感覚や肉体に変化が起こるのです。

更に刃牙は説明を続けます。

そう、想像力を極限まで高め実際にダメージを食らうレベルのシャドーボクシングをしていたのです。

さらに実際に試合を見た情報を組み合わせ、架空の烈海王と(ほぼ)リアルファイトをしていました。

その架空の烈海王の攻撃や強さがあまりにも実際の試合と同じだったために、2枚めの画像の「フェアじゃない」というセリフが出たのです。

つまり、刃牙は何度も何度も烈海王と拳を交え、すでに勝った。
実際の試合でもリアルシャドーと同じ展開で試合が進み、さらに勝利を確信。

そして、一部始終を見ていた観客や対戦相手本人である烈海王も驚愕し、思わずつぶやきます。

「あんなトレーニングを刃牙は毎日のようにやっていたというのか...」
だとするなら...

「バキのキャリアは何百試合...否ーーー何千試合になるというのだッッ」

前置きが長くなりましたが、今回一番伝えたいのはこのセリフなのです。

皆さん、仕事の練習してますか?

冒頭にも書きましたが、私は常々「ビジネスマンにはもっと練習が必要」ということを言っています。
これはどういうことかというと、そのまんまです。

試合数に比べ練習数が足りない(人が多いです)のです。

例えば、スポーツで練習より試合の数が多くなるということは超例外を覗いては殆どありません。

仮にその超例外があったとしても、そこに至るまでの間に圧倒的な練習をこなしているはず、総じて練習より試合の数が多くなるということはないと思います。

サッカー選手も野球選手もボクシング選手も相撲選手も柔道選手もボディービルダーも、毎日毎日何時間も練習を重ねます。

でも、実際の試合は多い競技で週に数時間です。

ボクシングなどダメージの大きい競技だと数ヶ月に一回。
それも世界チャンピオンクラスで最長36分(3分×12R)です。

井上尚弥選手くらい強くて1RでKOなら、3分以下です。
その数分のために何百時間もの練習をこなすのです。そして、誰もが認める結果を出し、大金を稼ぎます。

逆に言うと「その何百時間もの練習があるからこそたったの数分で誰もが認める結果を出せる」ということでもあります。

井上選手レベルでなくても、選手もしくは選手を目指す人なら当然そのぐらいの練習が必要ということはわかると思います。

「スポーツ選手が練習しないなんてありえない」

と思うのが普通だと思います。

では、我々ビジネスマンはどうでしょうか。

当然、結果を出すと言うスタイルがスポーツ選手とは圧倒的に違うので、一概に同じ条件では比較できません。

が、それを差し引いても練習が少なすぎると感じています。

例えば営業マンであれば、どれだけロープレなどの練習をこなしていますか?

会社の先輩から言われた時間だけロープレをこなして本番に望むということがほとんどかと思います。

それだけの練習でも、おそらく日に2〜3回のアポを消化していくと、おそらくうまく喋れるようになるでしょう。

ですがそれは単に「慣れた」だけであって結果に結びつかない事が多い。

結果を出す人とと出せない人の違いはここが大きく、結果を出す人は必ず猛烈な量の練習を積んでいきます。

限られた時間の中でいかに練習を積み上げていくか

この話をすると必ず出てくるのが「そんな時間ない」という意見。
ロープレするにしても一緒にやってもらう先輩や後輩の時間も無いし....

わかります。よくわかります。

しかし、時間はみんなに平等です。
結果を出している人も出していない人も与えられた時間の中、つまり全員同じ価値基準の中で動いて、結果に違いが生まれます。

単純に、「時間がない」と行っている人は「工夫が足りない」のです。

恥ずべき言葉として覚えておきましょう「時間が足りないは工夫が足りない」です。

  • 無駄にしている時間は無いか?
  • 活用できた時間はなかったか?

を考えれば練習につかう時間は生み出せます。

まず、ロープレ相手が先輩や同僚じゃなきゃいけない理由は何でしょうか?
自社の製品を知らない相手と仮定すれば、むしろ社外の人間の方がロープレ相手としては適切なのでは?

  • 友達(同業界・他業界)
  • 家族
  • 彼氏/彼女

など、帰ってからでもいくらでも相手を頼めるしきっと協力してくれるはず。

仕事のリアルシャドーを作れ

練習を沢山こなすと、練習が試合のための練習になっていたのかただやっていただけなのか、試合で答え合わせができるようになります。

「◯◯練習を続けてきたから、相手が◯◯してきたときにきちんと対処できた。」
「練習してきたことがしっかり出せた」

スポーツ選手が試合後のインタビューでこのようなことを言っていることを聞いたことは無いでしょうか。
高い解像度で試合で起こることを想像し、シミュレーションし、その対策を練習で行っていることの現れです。

試合は練習の答え合わせでもあるのです。

営業(ビジネスの場面)で言えば、お客さんとの商談が答え合わせです。

そして練習と試合の絶対数を積み上げると、業界や会社規模、お客さんのメールの返し方などを見ればかなり解像度の高いシミュレーションをすることができます

当然、練習時点での解像度が高く実際の試合に近ければ近いほど、勝つ可能性は高くなり、負ける可能性は低くなります。

こうなるとまさにリアルシャドー状態です。

受注率の高い営業マンや、仕事で失敗が少ない人は、常にシミュレーションに頭を巡らせています
電車の中、お風呂の中、テレビを見てるとき、寝る前
などいつでもです。

  • 「こう質問が来たらこう返そう」
  • 「わからないって言われたらこの例え話をしよう」
  • 「このお客さんにはいつもの事例+@でこの事例も用意しよう」
  • 「アイスブレイクではこれ話そう」
  • 「あ、このネタ営業で使えるな」

そして営業が終わると

  • 「あの質問にはこの答えの方がよかったな〜」
  • 「例え話の精度低かったな。なにだったらもっと伝わっただろう」
  • 「事例がもう少し実態に近いほうが良かったな」
  • 「あのアイスブレイクはどこいってもウケるな」

なんてことを考えています。

※ちなみにこういうことをいつでも考えている人は、仕事だけじゃなくて恋愛でも友達関係でもなんでも、「もっとこうできたな」を考えている人が多いです。
私の経験上。

練習をこなし、試合で確認し、リアルシャドーの精度を上げて、◯百戦無敗

  1. 目指すべきゴールを設定し
  2. 必要な準備を行い
  3. 準備したものを使いこなす練習をし
  4. 狙い通りにできていたかの復習をする
  5. 次に向けての準備をする

これを繰り返すのです。

この①〜⑤の流れを繰り返していくといつしか④の精度が上がっている事に気が付きます。

そうすると当然⑤の精度もあがるし、初見のお客さんに行く前でも①②の精度が上がります。

そしてリアルシャドーを暇さえあれば繰り返すのです。

リアルシャドーができるようになった状態で、毎日毎日、来る日も来る日も何戦・何十戦と戦っていけば、自分のキャリアは1年で何千試合になるでしょう。

もちろんその中には本当の実戦も含まれます。

何千試合もこなす頃には受注率もあがり、トップクラスの成績を収めているはずです。

そのころにはもう、

営業に行く前には「この勝負勝った」


営業が終わった後に

「リハーサル通りだなオイ」

と成功を手土産につぶやいていることでしょう。

まとめると

目的を持って確実に実行していけば1年もたてば周りと大きな差がついていると思います。

わかりやすくするために営業を例に出しましたが、あらゆる職種でできると思ってます。

  • マーケなら施策の結果をシミュレーションし差分を振り返る
  • 営業サポートなら営業さんの行動をシミュレーションして差分を振り返る
  • エンジニアでもユーザーの反応を予想して結果の差分を振り返る

シミュレーションをこなせばこなすほど、実務をしてない時間でもリアルシャドーができるようになると思ってます。

  1. 手段にこだわらず絶対的な練習量を積め
  2. 練習は本番と思ってシミュレーションしてやれ
  3. 本番の結果とシミュレーションの差分を振り返れ
  4. いつでも相手を思い浮かべてリアルシャドー

もちろんこれ以外の基本的な仕事をしながらなので、楽ではないでしょう。

しかし、やる前からできなそうなことを考えるのはよくありません。

環境を言い訳にしたりやらない理由を考えるのでなく、「勝つ(結果を出す)ためにできることをする」ということが大事です。

よく、「3年はやれ」と言われますが、これは一理あると思っていますが別の考え方もできます。

「普通の人と同じようにやってたら1人前になるのに3年かかる」というふうに私は捉えていて、「3年分の時間を1年間で注ぎ込めば1年でもいい」と思っています
※もちろんただ時間を注ぎ込むだけでなく「正しい努力で」時間を使うことが大切ですが。

そのためには仕事の中で「練習」や「試合」とは何なのか、要は失敗してもいいときと失敗できないときは何なのかを見極めることが重要で、その上で

  • 正しく時間配分すること。
  • 使えるものは何でも使うこと。
  • 常に考えて試すこと。
  • 振り返ること。
  • 改善しながら続けること。

これを徹底的にやっていってほしいと思います。

マンガの世界ですが、バキはこれを徹底的にこなしていたからこそ、17歳で世界最強になれたのではないか?
と個人的には思ってます。

みなさんも練習を誰よりもこなし、仕事でもプライベートでも、なにかしらで最強を目指すとよいと思います。
どんなことでも、一度でもいいから自分で考え抜いて、行動しきってやり抜いた経験は、必ず自分を助けてくれます。

以上、始めてのマンガから学ぶシリーズでした!
次回をお楽しみに!