【創業3周年にあたって vol.1】ぼくらがこの事業をする理由。「Squad」というプラットフォームについて

創業3周年打ち上げ
会社について

※トップの写真は5月の移転お祝いの会

2019年9月末日を持って、株式会社SIVA(以下:弊社)は創業から3期目を終えました。

私は3年前、起業という道を選んだ時点でそれ以外の選択肢を捨て、この先何十年とこの世界に身を置くことを決意しました。

決意の先のゴールから見ればあまりにも短い、まだまだスタートしたばかりの3年ではありますが、たくさんの奇跡や想像を超えるできごとの連続だったように思います。

3年という、新しく始めた物事をまずは続けるのに最も苦労するであろう時間が過ぎ、一区切りの年月が経った今、ここまでやってきたことと今考えているこれからのことを残しておこうと思う。

事業と会社全体のこと、数回に分けて文字に起こしていきたいと思います。

Squadというサービス

弊社のメイン事業は、「Squad(※スクワッドと読みます)」というプラットフォーム事業です。

WEBマーケティングの中でも、ダイレクトレスポンス(以下:DR)広告の分野に向けた効果改善のためのプラットフォームで、

費用対効果を最大化し、ブランド毀損リスクを最小限に抑え、顧客売上の最大化と業界の健全化を実現することを目的としています。

Squadプラットフォームには現在2つのサービスがあります。

Squad ASP
Squad beyond

の2つです。

Squad ASP(以下ASP)は文字通りASP(Affiliate Service Provider)としての機能とサポートをクライアント、広告代理店、アフィリエイトメディアに展開しています。

Squad beyond(以下beyond)はダイレクトマーケティングの際に利用するページ作成・エディタ、テスト、レポート、解析、最適化などの機能を提供しており、これを簡単にチームで使えるよう設計されています。

そして今後、弊社はbeyondに注力していきます。

Squad beyondとは

beyondは今は「ダイレクトレスポンスマーケティング総合支援ツール」という言い方で運営しています。

ダイレクトレスポンスマーケティング(以下:DR)を

  • 始める
  • 分析する
  • 運用改善する
  • 次の一手を見出す
  • クライアントのブランド毀損を防ぐ

ために必要なすべての機能がついており、それらがPVやデータ量の制限なく利用できます

最大の特徴は、記事やLPなどのページを作る「エディタ」を起点に設計されていることです。

記事やLPなどの作成を初めた瞬間からすべての分析と最適化・共有がスタートし、複雑な設定の必要がありません。

ページの作成と配信後の分析・施策策定という、WEB広告の運用で多くの時間を占めるルーチンワークを劇的に減らす効果もあります。

市場に多くある解析・最適化サービスはユーザーの持つサイトにコードを挿入というサービスが多いですが、beyondではエディタを起点にしています。
そのため、データ取得の幅やデータの解析粒度に強みを持ち、広告媒体とのデータ連携やクライアントの持つデータとの連携が簡単かつ高い精度で可能になります。

また、エディタからレポートまですべての開発を自社でしているためユーザーの皆様はサーバーもワードプレスなどのツールも、ヒートマップなどの解析ツールもレポートツールも最適化ツールも必要ありません。
当然複雑な設定も必要ありません。ページをただ作るだけですべてができて、すべてが分かります。

ドメインも、お持ちのもを利用できるため、本当に準備が不要で、PCさえあれば即ページを作り、即マーケティング活動を始めることができます。

更に特徴的なことは、アカウント1つ1つの配下に「チーム」という概念があることです。
アカウント開設後、チームを自分で作るか、誰かに招待されることですべての機能を利用できるようになります。

チームを作る意味は、

「広告主・広告代理店・広告媒体のすべてがチームであるべき」

という思想から来ています。
本来、事の大小や会社の規模に関わらず、マーケティング活動(もっというと仕事)はチームで行われるべきであると考えています。
関わる一人一人が会社員だろうと経営者だろうと個人事業主だろうと、商品があってプロジェクトがある限り、それはチームであるべきというのが弊社の考えです。

同じチーム内でマーケティングの良し悪しをリアルタイムでシェアしながらすすめて行くのが理想です。

しかしDR広告、特にアフィリエイト領域においてはこの逆になっている例をよく見ました。

「どの広告代理店が自社の商品の広告を出しているのかわからない」

クライアントがそのように言っている例もありました。
「個人ブログにちょっとリンクを載せた」というレベルでなく、「有料で広告メディアに出稿されているにも関わらず」です。

結果、広告面は荒れ、過剰な表現の広告が増え、WEB広告業界に悪い印象を与えたり市場自体の縮小も招いてしまうのでは。
と個人的には考えています。

また、DR広告の獲得力はわかっていながらも、そういった負の影響を考え出稿できないという大手クライアントも見てきました。

この現状を良い方向に変えるべく、広告主・広告代理店・広告媒体が

「エディタからレポートまで共有するチーム」となって
「唯一無二のデータの質と量」で高い効果を保つ

サービスとして発展し、WEB広告市場や「WEBでモノを売る」こと自体の健全化と発展を同時に目指しています。

Squadが生まれた背景

Squadプラットフォームのサービス概念は「デジタルマーケティングをわかりやすく・安全に」です。
わかりやすくというのは文字通りWEB広告の運用をわかりやすく扱えるということなのですが、「安全」にというのはクライアントや広告代理店、広告媒体自身、そして広告を通してモノやサービスに出会う人。
その全てに対しWEB広告自体がすべての場面で安全に触れられるものになるべき。という思想が詰まっています。

私はSIVAを創業するまでニュースアプリ「グノシー」を運営する株式会社Gunosyの広告事業部に勤務していました。

DR広告商品である「GunosyAds performance」のセールスと運用を行い、アドネットワークの立ち上げなど様々なことを経験し、入社当時1億程度だった年商は、退職するころには100億ほどになっており、会社の大部分の売り上げを占めるほどに成長していました。

ここでの3年間はその後の私にとって強烈な原体験になりました。

会社的なことで言うと「伸びてる市場の伸びてる会社」を少人数の段階から経験できたことは非常にラッキーで、社内 ・社外問わずここまで多くの人や会社と関わりを持つことができ、この時に出会った人・モノ・サービス・経験がその後の私に大きな影響を与え、自分自身と人生そのものを変えるキッカケになりました。

個人的なことで言えば、全く経験したことのないビジネスモデルと環境であり、適応に時間がかかるあまり挫折も何度も繰り返しました。しかしその挫折を諦めず乗り越えたことで少なからず自信にもなりました。

そしてこの時、会社がJカーブの成長曲線に入り売上が伸びつづけていく過程で感じた『広告ってもっとこうなるべきでは?』がSquadが生まれる原体験になります。

当時起こっていたこと

私がGunosyに入社した2014年10月頃は、今で言う「直LP」の広告がほとんどでした。

DR広告も含め、WEB広告では殆どの場合クリエィティブと言われるバナー(サイト上に掲載されるてる画像)をクリックするとLP(ランディングページ)に誘導されます。
そこで商品の情報を知り、申込みや購入を行います。

バナー→LP→購入

という流れです。
当時、この従来どおりの広告掲載で十分に効果を得られていました。

例えば、

  • 健康食品やサプリが1件あたり5,000円の広告費で売れる
  • クレジットカードが1件あたり10,000円の広告費で新規申込み獲得

と言ったような具合です。
ところがこれが、入社から1年ほどがたった2015年の冬頃から潮流が一気に変わりました。
Facebook広告などでじわじわ流行りだしていた、「記事LP」という手法の台頭です。

クライアントの商品のLPの前に第三者風・取材風などの記事を挟むことで信憑性を高め、CVRを向上させる手法です。
記事LPを使った手法では、先程のユーザー行動は

バナー→記事LP →LP→購入という流れになり1つ手順が増えます。
手順が1つ増えるだけで、CVへの貢献度はどんなもんかいという疑問もありましたが、この効果は絶大でした。

単純にCPAが下がったこともそうですが、それまでの直LPでは親和性の問題で使えなかったバナーやテキストクリエィティブが利用できるようになり、結果媒体側はCPMが上がり、広告代理店側はCPAが下がり、とてもハッピーな状態になったように見えました。

業界の変わり目が来ていた。

この記事LPが流行ったことで大きく変わったことがあります。
既存の強い広告代理店だけでなく、立ち上がったばかりの代理店やほぼ個人代理店のような代理店が急激に売上を伸ばしてくるようになりました。

そこにあったのが、アフィリエイトという仕組みとワードプレスでした。

「アフィリエイト」という言葉は本来「提携」という意味で、自社のサービスを売ったり広めたりしてくれる人と簡単に提携できる画期的な仕組みです。
人を介さなくても良いように作られているため、(特に日本では)「固定成果報酬」での提携が多く見られます。
1件売れたら◯◯円の報酬。のような提携形態です。

この、簡単に提携相手(要は自社のものを売ってくれる人)が見つかり、それが成果報酬で取引され、簡単に広告に出せる。
ということに加えそれを取り扱う小規模代理店の「小規模ならではのスピード・柔軟性」が組合わされたことにより、従来よりもCPAが圧倒的に安いという状態が出来上がりました。

従来の広告代理店の契約形態はおそらく、業界で言われる「予算」という取引が大部分だったと思われます。
広告費に使う予算がクライアントから決められており、運用手数料という形で%を相互に決め決まった額の取引を行うというものです。

つまり、
・広告費を持つのはクライアント
・代理店はお金を出さずに運用

この形態ですと、クライアントが金銭的なリスクを追う分、代理店はいくらCPAを下げても大幅に利益率を上げることはできない。
が、代理店側にはリスクはない。というものです。
これの良いところは、何がいくらで売れてどの程度の利益が出ているか相互にわかるために、ブラックボックスになる箇所が少ないところだったように思います。
ただその分、代理店からするとリスクは無い代わりに執拗に迫られてCPAを下げても利益が大きく上がることは少なく、疲弊してしまったりエキサイティングな展開になりづらいことが多かったように思います。

ところがこれが成果報酬(いわゆるアフィリエイト形式)になると

・クライアントは売れた時にだけ成果報酬を払う
・広告代理店は広告費も出すし運用もする

と言う形になるのです。
これは一見、代理店にとってリスクしかないように見えますが、運用がうまくできてCPAが下がれば下がるほど利益率がどんどん上がっていくのです。

さらに、記事LPが主流になったことでワードプレス等の簡単に記事を作れるCMSでどんどん記事LPを作りPDCAを回していく。
という運用スタイルが主流になり、このスピード感が小規模代理店×アフィリエイトという組み合わせで最大の効果を発揮するようになりました。

そして代理店の獲得が伸びると、クライアントもたくさんの件数を獲得してくれる代理店には単価を上げるということをするようになります。

リスクを取る必要がなくどんどん獲得してくれるのですが、実態は広告費がいくらかかっているか本当の意味で知ることは不可能でした。

リスクを取っているのが広告代理店の分、従来の慣習からすると、成果報酬での形態では代理店側がクライアント側に広告費のレポートを開示する義務がなかったのです。

この状況が続くと、パワーバランスが崩れます。
獲得力が強い広告代理店が「もっと単価をくれないと売るの辞める」と言ってしまえば、そこに依存したクライアントは成果報酬の単価を上げるしかなくなってしまいます。
しかし、本当はCPAがいくらなのかわからないのです。

加えて、アフィリエイト業界で使われているASP(Affiliate Service Provider)はシステム上、難しくない構造をしていました。
そのため、獲得力を伸ばした代理店が、高額の報酬単価を持って小規模のASPをつくり、更に小規模の代理店にクライアントの商品を成果報酬で卸す。

というようなことが多発しました。

結果、クライアントはどこの代理店がどこの広告媒体に自分の商品の広告を出稿しているのかすらわからなくなりました。
そして報酬単価だけは上がり続け、その単価を回収するために「定期購入◯回縛り」の案件の回数はどんどん増えていくようになりました。

私がGunosy在籍時にCPAが3000円前後だった商品は、多くの代理店が扱うようになり、代理店同士で競い合った結果CPAは上がり続け、今では2万円近いものもあります。
そしてそれでも売らなければならなければ、過度な広告表現をするか更に縛り回数をきつくするかの悪循環に陥っていきます。

最終的に、全く同じ商品が環境によって全く違う値段で取引されていて、消費者がその慣習の割をくうというよくない状態になってしまったように思います。

その流れはそう簡単には止まらず、現在ではWEB広告に関連して多くの社会問題が存在するようになりました。

もちろん、私の見てきたものが全てではないのはわかっています。
起こっていたことのすべてではないし、原因のすべてではないでしょう。

しかし、私の見てきたものがほんの小さな1つのキッカケだったとしても、私自身が直接見てきたもので『こういう原因があった』と認識できるものは、当事者だった者として解決していきたいという気持ちが強く、この事業を始めるキッカケになりました。

また、個人的な理由で言えばGunosy時代にデジタル広告とデータというものに触れ、自分のビジネス人生に大きな変化があったこともあり、デジタル広告自体が好きです。
だからこそ、その地位を少しでも向上できるよう、自分の力を使っていきたいと考えています。

「正しい人が正しく評価される世界」をWEB広告にも

必要なのは外から批判することでなく、誰かがその根底から変えようと最初のアクションを起こすこと、そして「そうしたほうがハッピー」な状態を作ることだと思っています。

誰もが自分自身の利益は大事です。
しかし、ビジネスを長く続けている人ほど小手先のテクニックや、目の前の利益だけを追うことが長期的に見るとマイナスなこと。
ともすれば後に自分自身の首を締めることになると痛いほどわかっていると思います。

だからこそ、高いスキルと貴重なデータを持ち、共通のモラルを持って同じ目標を追い、チームとしてWEB広告を扱っていくこと。
そうした「正しい」行動をまっとうにしながら成果を上げている人やチームが正しく評価され、高い利益や、人間的な幸せを享受できる。

そんな世界を実現したいです。

Squadという名前に込めた意味

「Squad」
という単語はもともと軍隊用語で、「分隊」「小隊」「団」「チーム」などの意味があります。

また、日常では友人関係を表すスラングとしても一般的に使われており、「一番仲のいいグループ」や「いつものメンバー」

という意味で使われます。

規律を守り任務を遂行する隊としての「Squad」
同じ目標に向かって同じ時間を歩む最高のいつメンとしての「Squad」

クライアント・広告代理店・広告媒体。
そして私達SIVAのメンバー

これらが1つのSquadとして同じ目標に向かい歩み成長していけたら。

そんな想いでこの名前をつけました。 

少しずつ着実に成果はでている

「広告って結局ユーザー騙してるよね」

最初は(今でもたまに)言われることがありました。

しかし、この情報過多すぎる現代で、広告というものは新しい何かに気づかせてくれる貴重な媒体の一つとも考えられます。
日々触れる広告から何かを感じ、考え行動に移すことも多いです。

だからこそ、1つの媒体として正しいことを行い、正しく業界を発展し、広告だからって嫌われない、純粋に新しいコトやモノに触れられるものにしていきたい。

こうして、ブログなど不特定多数の人に見られる場所に私個人の経験や想い、事業としてのSquadの事を書くのは初めてのことです。

ですが、ご縁を頂いた方には直接、私もしくは弊社のメンバーからこの暑苦しい想いをこれでもかと話させていただきました。
そうして共感してくださったクライアントや広告媒体、広告代理店やの皆様のおかげでSquadプラットフォームは事業として着実に成長し、数百社のユーザーの皆様に利用していただく規模になってきております。

小〜中規模のクライアントや代理店だけでなく、一部上場企業のお客様やメガベンチャーのお客様など、当初想像してたよりも多種多様なお客様に、想像以上のスピードでご利用いただいています。

ユーザーの皆様の広告効果にも着実に効果が出ており、純粋な売上げ増から工数の削減、他の不要なサービスの削減によりコスト減など様々な効果が出始めています。
そのあたりはまた別の機会で都度ブログにアップしていこうと思います。

また、今回なぜ我々がSquadという事業をするに至ったかということを書きましたが、機能の詳細や実際の使い方、画面などはまだ公開することができません。

それらも含めたSquadプラットフォームとしてのここまでの戦略や今後の戦略はまた改めて、そう遠くないうちに書きたいと思います。

目指すゴールからはまだまだ遠い道ですし、サービスとしても会社組織としてもできてない事の方が多いのも事実です。
起業当初から世に出たり、誰かの注目をすぐに浴びたりするような事業や会社ではないかもしれないですが、粛々と目標に向かいやっていきます。

これからも予期せぬことや困難にたくさん遭遇するでしょう。
それでも決して諦めず、会社全体が一つになり目指す世界にむけ次のドアを一つ一つ開けつづけていきたいと思います。

【追伸】パートナー企業様も募集しております!

いきなり宣伝になってしまいますが笑
Squad及びSquad beyondの導入・利用希望の企業様、パートナーとして拡販に協力してくださる企業様も随時応募しております。

機能は自信を持って開発していますし、これからもどんどんアップデートしていきます。
併せて、サービス思想や目指す世界観に共感していただけると最高に嬉しいです。

いままでステルスで行っていたこともあり、サービスサイトがまだ完成してなくて恐縮ですが、少しでも疑問やご興味がありましたらご連絡いただけますと嬉しいです。

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どちらでもすぐに対応致します。

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